【学名】Ctenopoma garuanum
【命名者】Christoph Gustav Ernst Ahl(1927)
【体長】53mm(TL)
【形態的特徴】不明
【生息地】カメルーンの後背地「garua」
【寿命】不明
【好適環境】不明
【シノニム】Microctenopoma nanum
この種の名前をきっかけは、海外のデータベースサイト「Fish Base」のクテノポマ属に関する情報だった。そこには、個体の画像もなければ特徴も体長のみ記載されている程度であり、その正体は謎に包まれていた。他の海外サイトや文献を調べてもシノニムの関係にある種も存在しないようであった為、私はこの種が独立した種であると思っていた。しかし、その後1986年にNorrisらが発表した文献の中のCtenopoma nanum(現在のMicroctenopoma nanum)に関する記述の中に、その正体を示唆する一行を見つけた。そこには、「garuanumは抱卵した雌のCtenopoma nanumである」と記載されていたのだ。「Fish Base」データは、1986年にJ.-P.Gosseがまとめた文献を参考に作られているが、そのGosseのまとめた内容の元になっているのは1927年のC.garuanumの原記載論文と、最も新しいものでも1978年のものとなっている。つまり、私が把握できているC.garuanumに関する最も新しい知見は、上述のNorrisらのものということになる。
その後のgaruanumに関する論文等はまだ発見できていないが、ここでは暫定的にgaruanumはMicroctenopoma nanumのシノニムであるということで扱っておきたい。
【参考】
1.J.-P Gosse 1986.Anabantidae.CHECK-LIST OF THE FRESHWATER-FISHES OF AFRICA,ISNB MRAC ORSTOM Paris,P 407-408
2.Steven Mark Norris 1982.Superspcific relationship within the genus Ctenopoma(perciformes,anabantoidei) A morphometric analysis and preliminary phylogeny,P62-63
3. WIKIPEDIA「Christoph Gustav Ernst Ahl」
4. Fish Base 「Ctenopoma garuanum」
クテノポマ専科
~更新情報~ 2022年1月31日「Ctenopoma動画保管庫」更新 アフリカ大陸の熱帯地域に生息するラビリンスフィッシュの仲間「クテノポマ」。私が魅了された野性味溢れるその姿と生態を、飼育下での観察と文献等から読み解き、紹介していきたい。
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